SRのつくりかた vol.6

「SRのつくりかた」と題したこの企画。

カスタムオーダーとしてSRの製作をしておりますが一体どのように製作しているのか一例を紹介したいと思います。

 

今回はホイール編です。

初期型のSPの純正ホイールを使用します。

 

 

SPのホイールは40年位前の物ですので、腐食がひどい場合もあります。

このホイールは比較的綺麗なようですがせっかくですので更に綺麗に仕上げたいと思います。

 

リム部に腐食がありますが、塗装部分は綺麗です。

 

 

スポークホイールと比べて水の侵入が少ないホイールですので裏は想像よりも綺麗でした。

 

 

 

分解します。

 

 

 

サンドブラストとウェットブラストを使用し、下地処理をします。

裏側の錆も落とします。

 

 

 

パウダーコートのマスキングは非常に手間がかかります。

時間もかかるのですがテクニックも必要となります。

1回目。

 

 

2回目。

 

 

 

更にセラコートで仕上げて完成。

 

 

 

ビンテージパターンのタイヤを選択。

19インチは迫力があってカッコいいのですがタイヤが選べません。

あるのですがいい高さ(外径)がないんです。

グリップは求めません。

雰囲気重視です。

 

 

 

 

ベアリングは新品。

前回紹介したディスクローターの取り付け。

右側の白くなったローターカバーはウェットブラストで綺麗にしました。

SRのつくりかた vol.5

「SRのつくりかた」と題したこの企画。

カスタムオーダーとしてSRの製作をしておりますが一体どのように製作しているのか一例を紹介したいと思います。

 

今回はフレーム編です。

どんなに外装が綺麗でも、メッキが輝いていてもフレームがくすんでいると気になって夜も眠れません。

フレームは構造上水が溜まりやすかったり飛び石で剥がれたりと常に過酷な状態です。

年数の経過で錆が発生したりくすむのは当然です。

 

 

 

ステーにクラックがありましたので溶接し直します。

フレームはクラックが入って大丈夫なところとダメなところがあります。

錆びているとクラックが分かりにくく要注意です。

 

 

 

ブラスト処理後、パウダーコートです。

その後、高温で焼き付けます。

 

 

 

 

使用しているグロスのブラックは輝きのある綺麗なブラックです。

表面硬度があり対傷性に優れていながらしなやかさもあります。

このしなやかさはクラックの入りにくさを意味します。

 

 

 

ボロボロになるこの部分は少し厚みを持たせてパウダーコートします。

それ以外でもSRの場合錆びやすいところは分かっていますので、全て厚みを持たせてパウダーコートします。

 

 

 

フレームは組み立てるとほとんどが隠れてしまいます。

しかし少しのチラリズムが美しいと満足感が全く違うものになりますよ・・・ね。

 

 

 

SRのつくりかた vol.4

「SRのつくりかた」と題したこの企画。

カスタムオーダーとしてSRの製作をしておりますが一体どのように製作しているのか一例を紹介したいと思います。

 

 

今回はブレーキ編です。

ベースとなる車両に初期型のブレーキが装着されておりましたのでOHをして使用したいと思います。

 

 

 

初期型のキャリパーとローター。

 

 

 

 

まず分解。

固着ありです。

 

 

 

錆よりも気になるのはこの矢印の部分。

キャリパーセンターを出すために削られています。

グラインダーで削ってもセンターを出すことはできません。

 

 

 

フライスで面を出します。

2つのボルト穴を揃えるのに結局1.5mm位削りました。

これでは後にセンターは出せません。シムで調整しようと思います。

 

 

 

 

 

ようやくブラストです。

錆を含め、古い塗料を剥がさないと本当のレストアとは言えません。

剥離剤は塗料は剥がせるのですが錆は取れません。

 

 

 

 

塗料は耐フルード性に優れたセラコートを使用します。

 

 

 

ピストンは表面はバフ研磨、裏はセラコートで錆びないように処理しました。

 

 

新しいシールキットを使用して組み立てます。

手でピストンがスッと入ります。

 

 

 

完成です。

ローターも綺麗になりました。

 

 

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