SR500 エンジンOHの苦労

エンジンOHの記事はよく書きますが今回は目立たない地味な作業を紹介したいと思います。

地味ですが技術的に難しく経験や閃きがないとできない作業です。

こういった作業は誰からも教わることはありませんので・・・。

またこれができないとOHとは言えないような気がします。

 

 

紹介するのはスタッドボルトとノックピンの取り外し作業です。

SRのエンジンにはシリンダーに7本、ヘッドに2本、ケースに4本のスタッドボルトがあります。

ほとんどは専用のプーラーで外すことができますが中には手強い奴もいるのです。

今回はケースのスタッドボルト(M10P1.25)とノックピンを見てもらいましょう。

 

 

 

46年経過しています。

今までの経験上、簡単に外すことができないことがわかります。

ケースのスタッドはここまで錆びないからです。(シリンダーはよくあります。)

 

 

これを外すにはまずケース側を温めます。

温めるというと優しい感じがしますが実際は炙ります。

温まることによってケース側(メス側)ピッチが拡がります。

そこでハンマーでスタッドボルトを叩いてピッチの固着を剥がします。

その後、スタッドにナットを溶接しインパクトレンチで緩めます。

 

 

 

少し動くことを確認したらハンドツールで緩みのかたさを確認します。

固着が酷いとケースのアルミが持っていかれることがあります。

その場合はまた作業方法が変わりますのでインパクトだけで緩めることはできないのです。

 

一番下まで錆が回っていましたがきれいに外すことができました。

 

 

次はノックピンです。

プライヤーでつかんで外そうとすると変形して円筒状ではなくなるためもっと外せなくなります。

ノックピンは軟らかいので固着している場合、外すことは難しいです。

 

 

今回はM8のボルトを溶接しインパクトで回して油を入れながら外しました。

 

 

ネジ穴とノックピンが滑らかに入るようにピン穴を清掃し完了となります。

色々な外し方がありますが一例を紹介しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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SR400 エンジンOHとスープアップ

今回OHするエンジンは2型のエンジンです。

既に焼き付いた状態で送られてきたエンジンになります。

今までの経緯や乗り方を聞き、仕様を提案していざスタートです。

 

エンジンはいつも通り全バラで、塗装もしますのでブラストで下地処理をします。

セラコートで焼き付けた後、ベアリング類を取り付けます。

 

 

OHと芯出しをした500クランクシャフトを取り付けます。

分解している時に1985年製のエンジンだとわかっていますので答え合わせをしながら組み立てます。

 

 

 

強化オイルポンプが入っていました。

分解しシール類を交換します。

 

 

クラッチまで腰下を組み立てました。

 

 

カバーはご希望でリンクル仕上げです。

 

 

また腰上を組む時に記事にしたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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SR400 エンジンOH

SR400のエンジンOH作業について少し書きたいと思います。

現在この記事を書いている時点でOHご依頼のエンジンが8台分あります。

本当は全部記事にして書きたいのですが作業の時間の都合上難しいです。

 

外観は綺麗でも中は状態が悪いもの、逆もあります。

よく記事にしますがSRは40年以上という歴史があります。

通常モデルチェンジをするとエンジンも大きく変わることが多いのですがSRは見た目をほとんど変えることなく生産を終了しました。

内部も変わっていないように見えますが年式によって少しずつ変化(進化)しています。

これは耐久性の問題である事が多く、コストの削減のために変わったのではなく進化しています。

ここで問題になるのは修理の際に色々な年式のSRの部品が混ぜられること。

混ぜられた部品はエンジンを相当数触った者、データを取り続けた者にしか見分けることはできません。

 

壊れた原因がオイルの管理や乗り方ではなく、最初から壊れるように組まれたものだとしたら・・・。

見た目ではわかりません。開けた時に確認する以外方法はありません。

 

 

このエンジンも年式の判断が難しく、特定するのに時間がかかりました。

でも調子は良かったようです。

 

 

ほとんどのクランクシャフトはこのようになっています。

専用の工具を使用してフライホイールを取り外すときにこうなるのですが、あの工具はフライホイールを外す工具ではなく引っ張る補助をするだけです。

 

 

直せるものは直してから組み立てます。

 

 

 

 

部品の摩耗や傷のチェックを全て終わらせて新品や手に入らない部品は良品に交換して組んでいきます。

 

 

オイルポンプのオイルシールは漏れていても気が付きにくいのでOHの時は必ず交換します。

大切なのはオイルラインで量を増やしたりフィードポンプを大きくして送る量を増やすことでは決してないのです。

2002年モデルまでに使用されているペラペラのガスケットにもしっかりとした理由があります。

 

 

 

エンジンをいつも触っていて感じるのが大切に長く乗りたいと思っている方が多いことです。

このことが私の一番の遣り甲斐になっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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