SR400エンジンのフルOH 其1

 

今回はシンプルにSR400のエンジンを排気量そのままにOHしたいと思います。

クランク、ミッションも当然分解しますが400のクランクのまま組み立てます。

このSRはお客様が十数年前に当店で購入され、自身の走行距離を含めて10万キロ以上走ったエンジンになります。

私としても思い出深いSR、過走行のエンジンのデータを取れるということもあり少しばかり胸も高鳴ります。

 

まず分解、測るまでもない必要交換部品をしっかり記憶しておきます。

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シリンダーはかなり摩耗しています。

鏡のようなピカピカのスリーブ。

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清掃と計測に1日かかりました。

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続きます・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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SR500から534へスープアップとOH 其2

 

SR500から534へスープアップとOH 其1 続きです

 

えーとですね、いつも通り腰下から腰上と写真を撮りながら作業を進めてきたわけですが、最後の最後にSDカードが破損・・・。

データが全て無くなりました・・・。

面白いエンジンだったのに残念です。

申し訳ございません。

 

というわけで遺物を。

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これはミッションのドライブシャフトと1速ギアです。

シャフトの少し色が変わった部分ですが焼き付いています。

普通であればサークリップを外すと、手でスッと1速が抜けるのですが抜けません。

5トンプレスでも抜けずに15トンプレスで抜きました。

オイルの穴もふさがっています。

しかし回転はするのでガタガタのまま動いていたようです。

つまり焼き付いていてもミッションを分解しないと気付かない時もあるわけです。

 

反対側(スプロケ側)スプライン。

スプロケットが空転するのが時間の問題な状態です。

こういったことを見逃して組んだ場合、OHの定義から外れることになります。

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今回ピストンはコスワース90mm。

クリアランスが異常な広さの13.5。

冷間時が心配なピストンです。

朝が弱い低血圧ピストンとでも申しましょうか。

カタログスペックは圧縮比11.5:1。

実際に測りました、写真も撮りましたが前述の通りです。

バルブのシートカットもしましたので燃焼室容積から計測。

ピストン凸部体積は・・・でました歴代1位23.5cc。

カタログスペックもまんざら嘘ではないようです。

 

付属のガスケットを使用すると11.0:1でした。

純正のガスケットで計算すると11.6:1でした。

これはなかなかのハイコンプです。

スキッシュの関係もあり今回は付属のガスケットを使用することにしました。

 

ピストン、リング、カム、ロッカーアームはDLCとWPC処理。

おまかせコースです。

 

さて・・・・言葉だけのOHが終了しました。

何か言葉だけっていうのも表現が悪いですね。

嘘をついているみたいで。

嘘はついておりません。

空想のOH、スープアップならチタン中空バルブに、ベリ銅ガイドまでしちゃいます。

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とてもきれいになりました。

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慣らし頑張ってください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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SR400から500へスープアップとOH 其3

 

SR400から500へスープアップとOH其2 続きです。

 

ピストンは輸出用のちょっと元気になるピストンを使用します。

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圧縮比は8.7:1になります。

少し前ですが計測しました。その時の記事↓

SR400から500 OHと少しチューン 其2

 

 

 

このピストンに合わせてスリーブを一から製作しました。

ボーリング、ホーニングが終わった状態です。

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超音波洗浄します。

拭き取りやエアブローでは落とせない鉄粉を除去します。

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上部は気になる腐食があったので100分台の面研をしました。

圧縮はほとんど変化しない面研です。

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シリンダーを取り付け、スタッドを取り付けます。

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バルブを分解したときに感じた違和感。

いつもと感覚が違います。バルブのステムシャフトがガイドを通る感覚が違うのです。

わずかですがやはり痩せています。ガイドとセットで交換します。

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バルブ、バルブガイドは新品。

シートカットとラッピングもしました。

シリンダーと同じく面研もしました。

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チェーンガイドは年数が経つと必ずクラックが入りますので交換します。

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カムはノーマルのままです。

点検後取り付けます。

カムチェーンは新品にします。

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これで作業は終了です。

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クラッチなどは後で組み立てます。

腐食が激しく、やりがいのあるエンジンでした。

慣らし頑張ってください。

 

 

 

 

 

 

 

 

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