SR500 エンジン塗装(純正仕様)

今回はいつも紹介するエンジンの中のことではなく、外観のことを紹介したいと思います。

カスタム車ではブラック仕様の人気が高いですが、ノーマル車にとても人気なのが今回紹介する仕様になります。

 

 

ドラム型SR500のエンジン。(仕上げたもの)

Beforeの写真を忘れてしまいました・・・。

それなりに腐食が進行していたエンジンです。

 

 

SR400、SR500ドラム型エンジンの場合、純正のエンジン各部品の仕上げは以下のようになります。

1 シリンダーヘッドカバー アルミ素地

2 シリンダーヘッド シルバー塗装

3 シリンダー アルミ素地

4 クランクケース シルバー塗装

5 クランクケースカバー 研磨後クリヤ仕上げ

6 ストレーナーカバー アルミ素地

7 タペット、カムチェーンテンショナー、インジケーターカバー 研磨後クリヤ仕上げ

 

当店で純正風に仕上げる場合、基本このままの仕様になります。

 

 

シリンダーヘッドカバーはウエットブラストで仕上げます。

この時にメディアを2種類使い分けます。

粗で錆を落とし、細で光沢を出します。

 

 

 

シリンダーヘッドは塗装仕上げです。

これは同じくウエットブラストで下地を作った後、焼き付け塗料で約150分高温で焼き付けます。

 

 

 

シリンダーはヘッドカバーと同じウエットブラストの仕上げとなります。

 

 

 

クランクケースはシリンダーヘッドと同じ焼き付けの塗料で仕上げます。

 

 

 

クランクケースカバーはウエットブラストで錆を落とした後、研磨し洗浄します。

その後パウダーコートのクリヤで仕上げます。

研磨の状態のままだと磨き続けないと曇ったり錆が発生します。

ウレタンのクリヤでは密着が悪く、いい結果になりません。

腐食具合により仕上げが変わりますのでいつもとても苦労します・・・。

 

 

 

塗装も手間がかかりますがウエットブラスト処理をした時の残留メディアの清掃も非常に手間がかかります。

 

以上純正仕様のエンジン塗装の紹介でした。

見違えますのでお勧めの作業です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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SR400スープアップ【500化とOH】

今回のSR400のカスタムはドラム型SRのエンジンOHとスープアップ、塗装です。

塗装は高温で焼き付けるためバラバラにしないと塗ることができません。

お金はかかりますが自信を持ってお勧めできます。

 

 

クランクはSR500の純正を芯出しして使用します。

これにより67.2mmのストロークが16.8mmアップの84mmになります。

ボアが同じですので99.82cm3排気量がアップします。

 

 

 

クランクを組みます。

ケースはセラコート仕上げです。

 

 

 

オイルシールやベアリングは製作した専用の工具で打込みます。

正確性や時間短縮のためにこういった工具は欠かせません。

専門店なら絶対にあるものですので一度拝見してみたいです。

まだまだありますので気が向いたら紹介します。

 

 

 

 

 

 

ピストンは輸出用の純正ピストンを使用します。

ボアが400と同じですのでシリンダーはそのまま使用できそうですがストロークが変わりますのでそのままでは使用できません。

 

 

ターカロイ鋳鉄でスリーブを製作。

 

 

 

これで上から下まで同じクリアランスのシリンダーが出来上がります。

 

 

ピストンを組みます。

 

 

 

シリンダーヘッドはバルブシートをカットし摺合せを行います。

チューニングした場合はバルブの外側に当てる場合もありますが基本はセンターに当てています。

 

 

 

腰上も同様にセラコート仕上げです。

フィンを研磨し仕上げています。

 

 

 

カムシャフトはストックを使用します。

カムチェーンは少し伸びがみられましたので新品に交換します。

 

 

 

 

カバー類はパウダーコートのクリア仕上げです。

 

 

ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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1979 SR500 エンジンOHと塗装 後編

前回の続きとなります。

1979 SR500 エンジンOHと塗装 前編

 

 

 

シリンダーに少しの歪みがありましたので上面研磨してホーニングします。

 

 

ピストンは新品を使用。

シリンダーの上面研磨も合わせて少し圧縮が上がります。

 

 

 

昔計測したことがあります。

8.7-8.8だったと思います。

上がりすぎることもないので耐久性も問題ありません。

 

 

 

表面はウエットブラスト仕上げです。

 

 

 

残りを組んでいきます。

ヘッドはガンコート仕上げ、ヘッドカバーはウエットブラスト仕上げ。

純正を再現しながら組み立てます。

 

 

 

出来上がりました。

40年以上前のエンジンですがまだまだ大丈夫です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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