SR500から600へスープアップとOH 其4

 

続きです。

SR500から600へスープアップとOH 其3

 

余裕寸法を持たせたバルブスプリングのセットが終わりました。

追い込みもしましたのでオーバーラップ時のクリアランスも余裕です。

 

 

 

バルブシートの追い込みもありますので、圧縮比を計測します。

燃焼室容積から。

 

 

 

当然ですがピストン凸部は+に作用します。

リセスも含めてピストン凸部の体積も量ります。

結果は10.5:1。

 

 

 

 

これで準備は終了です。

一度分解して清掃してから組み立てます。

シリンダーは超音波洗浄。

 

ピストンを組んで・・・

最後にピストンバルブクリアランスを確認します。

余裕です。

 

 

 

ヘッドも組みます。

 

 

 

 

 

時間はかかりましたができました。

永く乗れますように。

 

 

 

 

ボルトはセラコートの赤でワンポイントです。

フィンを研いだシリンダーやヘッドはセラコート。

カバー類はパウダーコートで仕上げました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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SR500から600へスープアップとOH 其3

 

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SR500から600へスープアップとOH 其2

 

バルブタイミングの最適化も終わり、次はバルブスプリングです。

ハイカムに交換することによってスプリングは今まで以上に縮みます。

この時にスプリングが接触することが(接触しそうなことが)あります。

ハイカムに交換する際に、スプリングも指定されることが多いですが理由はサージングだけではなく、この接触に対応するためでもあります。線径は細く、ピッチは大きくなります。

 

クランキングさせて大丈夫であってもギリギリだと実際にエンジンの回りが重かったりする場合があります。

これではハイカムを入れた意味がないどころか最悪壊れます。

というわけですので組む前に必ず計測します。

 

エンジンの部品は〇〇用として販売されています。

ほとんどの方はそのまま使えると思っているかもしれません。

実際は違います。

壊れた時に、何もしていないのに部品のせいにするのはおかしいと思うのです。

 

 

スプリングのセット寸法から、どれくらいのリフトに対応するか測ります。

 

 

スプリング2種類、ステムシール、コッター間も測りますが、これらの最小値minを取らなければいけません。

今回はステムシール、コッター間が基準寸法値外でしたので、バルブの追い込み、ガイドの製作で対応します。

ロアシートも製作します。

 

 

 

ガイドはアルミ青銅製。

クリップを付けて純正と同じ方法で取り付けます。

少し短いのがお分かりいただけると思いますが、これでストロークに対応させます。

 

 

 

少しポート加工。

 

ロアシートの製作。

 

 

 

最後まで書こうと思いましたが今回はこの辺で・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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SR500から600へスープアップとOH 其1

 

 

 

いつも通りですが、部品の計測やネジ穴の清掃などを終え、ベアリング圧入から組立てスタートです。

 

 

ベアリングは奥まで入れればいい、というものではありませんので決して簡単な作業ではありません。

 

 

 

ミッションは分解しないとシャフトの状態までは分かりません。

一見大丈夫そうでも、そうでもないことがあるという経験が少なくありません。

というわけで必ず分解します。

この時のサークリップは再利用できませんのでご注意。

 

 

今回選んだピストンはトレッセルさんの95mm鍛造ピストン。

 

 

 

いつも通り組んでいきますが、後にまた分解します。

正確に上死点やタイミングを出したいので仮組みですが最終組む時と同じトルクでです。

 

 

ハイコンプピストンにハイカムを入れる場合、最初に行う作業は粘土潰しではありません。

ただでさえ時間のかかる作業ですから、段取りが大切です。

人間ですから集中できる時間は限られていると思うのです。

 

適当なスプリングをバルブにセットします。

でないとフライホイールを細かく手で回し続けることができません。

 

 

 

一度全て組み上げます。

ピストンとバルブがヒットすることを念のため確認し、シリンダーだけの状態に戻し、上死点出しを行います。

 

 

正確な上死点が出せないと、バルブタイミングを出すことはできません。

これが分からないとカムシャフトの作用角や最大リフトしか出せないことになります。

何回か計測して上死点を出し、タイミングホイールをセットします。

 

 

 

先ほど言ったようにピストンがバルブと当たるわけですからこのまま計測はできません。

またシリンダーを外し、ピストンを外して腰上を全て組み上げます。

 

タイミングの現状を知る前に、作用角と最大リフトを測ります。

IN,EX共に0.4inリフトでの作用角約280°、最大リフト14.80mm。

20mmストロークのダイヤルゲージを使用します。

 

 

バルブタイミングは3回計測して平均値を取ります。

平均といってもクランク720°で1°前後くらいしか狂いません。

適当に測ると毎回変わってしまうところがこの作業の面白いところです。

 

結果はクランク角で約11°早いです。

カムチェーンの伸びも考慮してスプロケットの穴をあけます。

 

 

 

これでやっと手書きのバルブタイミングダイヤグラムも左右対称になりました。

タイミングカードのような中心角にはなりませんが、いい感じです。

 

 

 

また分解し、ピストンをセット。

ここで粘土初登場。

 

 

 

このように正確なバルブタイミングを取ると当たらないことがあります。

 

 

 

 

まだまだ続きますのでこのへんで・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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