エンジンペイント
エンジンペイントとはタンクや外装のペイントとは何が違うのでしょうか。
ここでは実際の作業を紹介しながら説明したいと思います。
・まずエンジンを分解します。
この作業をしないとエンジンを塗ることはできません。
分解せずに塗ることはできないのでしょうか。
もちろん塗ろうと思えば塗ることはできると思います。
しかしその場合は古い塗装も剥がさずに、ボルト類など本来塗りたくないものが付いたまま塗ることになります。
このような塗り方だと、最初は綺麗ですがボルトを緩めたり何か作業をする度に塗装が剥がれていきます。
そして修復も難しいようなボロボロの状態になります。
そもそもですが最適な塗料は普通の塗料ではありません。
このような理由で分解せずに塗ることは当店ではできません。
1つ1つ下地処理をして、特殊な焼き付け塗装をするからです。
・分解した部品の洗浄
エンジンの部品は油まみれです。
これを洗浄しないと下地を処理することもできません。
油分がなくなるまで洗浄を繰り返します。
・サンドブラスト処理
エンジンはノーマルの場合、塗装がされています。一部はアルミの素地のままです。
素地のままの場合はほとんどが錆びています。
これらを剥がさないと新しい塗装はできません。
エンジンの塗料は状態の良い素地に直接塗らないと意味がありません。
サンドブラストで古い塗装や、錆を剥がし状態の良い下地を作ります。
・塗装
ここでいよいよ塗装です。
様々な塗料、カラーを選ぶことができます。
パウダーコート、セラコート、ガンコート、リンクルといった焼き付け型の塗料です。
様々なテストを繰り返し、塗料を使い分けています。
それぞれの特徴につきましてはこちらをご覧ください。
エンジンは様々な部品で構成されています。
傷が付きやすい部品、油が付きやすい部品、汚れやすい部品、高温になる部品などです。これらを全てかなえてくれる塗料があればいいのですが残念ながらないようです。
お客様と打ち合わせをして決めた塗料を使い、様々なカラーで実際に塗っていきます。
塗り終わると専用の乾燥機で焼き付けますが、ここでエンジンの歪みが出ないように一度仮組みしてから焼き付けるようにしています。
・エンジンの組み立て
分解したエンジンを組み立てます。
この作業はエンジンのオーバーホールやボアアップなどのスープアップとセットとなる場合が多いですので、こちらも併せてご覧ください。
・完成
こうしてエンジンのペイントは完成します。
純正風から人とは違ったカラーまで様々です。
一例ですがエンジンのペイントギャラリーをご覧ください。
ペイントギャラリー